目元を濡らす曲
普段はめっきり聴かないアーティスト。
ただ、ふと聴きたくなって聴くと嗚咽を漏らして泣いてしまう。そんな曲がある。
米津玄師の「Lemon」、
須田景凪の「はるどなり」
この2曲を聴くと、途中からいつも、おば夫婦が浮かぶ。
私にとってもは、祖父母と共に、両親のような存在だったおば夫婦。
おじは…もうこの世にいない。
車に二人とも高齢者マークが必要になった祖父母。それでも畑を耕し、山に忙しなく通う日々を過ごしている。おじは、そんな祖父母の半分も生きれなかった。憎い病気のせいで。
着衣のまま海に入り、ひたすら奥へ歩き続けたおば。そんなおばを迎えにいき、暖かい場所へ連れ帰ってくれたのもおじだった。
おばは、おじと出会って強くなった。
私が高校時代、不安定にならなかったらきっと、おばの暗い過去は今も知らなかった事だろう。今のおばは、磯野家のサザエさんのような人だから。
おばは私の憧れだ。
人間性にしろ、その生き方が大好きだ。
おじの最期は穏やかだったと聞いた 。傍らのおばと共に、家族や友人の話をしたそうだ。そして、最期まで、私の心配をしていたそうだ。
おじといえば 、もう1人忘れられない人がいる。病気で亡くなったおじがもう1人。
独り身で風来坊だったが、幼い頃から可愛いがってくれた。そんな人が亡くなるだけでも辛いのに…"孤独死”という事実がもっと耐え難かった。発見されるまで、数週間。ただ、亡骸の状況から、最後まで生きようとしていた事が判明した。
都会でキリ詰めた生活を送っていた事が痛い程分かる…そんな部屋だったそうだ。ただ、生涯全うした同じ職。それに関連する本と、私と妹の写真。それだけは日光で色あせても埃1つ被らず置いてあったそうだ。
医者から注意されても辞めなかったタバコ。酒癖も悪いし、人相もよくなかった。
ただ、仕事に対しての情熱と人を想う気持ちは人1倍光っていた。
そんなおじ達のように、大切な人を大切に想える人でありたい。
自分の身内について振り返るきっかけになったのは友達だ。
親からの愛情も、周りから貰えてる気がする。何だかんだ、私は恵まれた人だ。